2020年度 微生物科学 (3015)
科目区分 |
基盤科目 |
教職科目 |
理科 |
単位数 |
1 |
選択・必修・自由 |
選択 |
授業形態 |
講義 |
主な使用言語 |
日本語 |
開講時期 |
Ⅰ
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履修登録システム |
使用する |
履修登録期間 |
2020/04/13~2020/05/22 |
履修取消期限 |
2020/06/09 |
教育プログラム別の履修区分
プログラム名 |
IS |
CB |
BS |
BN |
MS |
CP |
DS |
履修区分 |
△ |
○ |
□ |
○ |
△ |
△ |
○ |
コア科目 |
- |
- |
C |
- |
- |
- |
- |
履修方法 |
・修士論文研究又は特別課題研究を履修する場合は、基盤科目及び専門科目から12単位以上履修すること。 ・課題研究を履修する場合は、基盤科目及び専門科目から14単位以上履修すること。 ・コア科目の履修方法については、入学年次の教育課程表の(2)履修方法を参照すること。
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授業科目概要
担当責任教員 |
森 浩禎 |
担当教員 |
森浩禎、秋山昌広、高木博史、(乾将行)、(守屋央朗)、(永井宏樹)、(港雄介)、白井智量、(安藤弘樹) |
教育目的/学修到達目標 |
微生物は医学・薬学・工学・農学など、人に関連する多くの応用研究開発に非常に重要性が増してきている。個人の健康においても、腸内細菌叢が重要であることは医学的見地からも注目され、研究が非常に進み出した分野である。個々の微生物単独の研究のみならず、微生物間、ヒトを含む宿主と微生物との相互作用など、生物種間の相互作用解析が非常に重要になってきた。本科目では分子生物学からゲノム生物学、システム生物学、合成生物学へと発展する微生物科学の基礎を理解し、これからの微生物に関する研究の基盤を学ぶ場とする。 |
授業概要/指導方針 |
分子生物学からゲノム生物学、システム生物学そして合成生物学を展開してきた本学の教員により、激動の生物学の今後を見据えたものの考え方及び基盤知識を習得する。微生物から始まった分子生物学の歴史を学び、ゲノム生物学を経て将来への微生物学の展望を理解する。また、微生物学における研究手法を学び、さらに最新の研究手法を学ぶ。 |
クラス情報
授業計画
[1限目 9:20-10:50] [2限目 11:00-12:30] [3限目 13:30-15:00] [4限目 15:10-16:40] [5限目 16:50-18:20] [6限目 18:30-20:00]
回数 |
日付 [時間] |
担当教員 |
テーマ |
内容 |
1 |
5/26 [2] |
秋山 昌広 |
分子生物学の発展によりもたらされたバイオテクノロジー技術(担当:秋山) |
分子生物学の発展によりもたらされたバイオテクノロジー技術 大腸菌などの微生物で発展した分子生物学研究は、遺伝子の普遍的な概念、DNA複製や転写などの普遍的生命現象の解明に寄与しただけでなく、遺伝子クローニングなどの各種のバイオテクノロジー技術を発達させた。本講義では、分子生物学の誕生と発展の歴史を振り返りながら、基礎的なバイオテクノロジー技術の遺伝子クローニングや遺伝子過剰発現、さらに、応用例として微生物を用いた化学物質の変異原性試験について概説する。 |
2 |
6/2 [2] |
高木 博史 |
微生物の環境ストレス応答・適応機構(担当:高木) |
微生物は様々な環境ストレスに応答し、適応しながら、地球上の物質循環だけでなく、食品・医薬品・エネルギー等の工業生産、環境浄化やバイオマス利用において極めて重要な働きをしている。本講義ではこのような微生物の環境ストレス応答・適応機構を概説するとともに、バイオテクノロジーへの応用についても紹介する。 |
3 |
6/4 [2] |
安藤 弘樹 |
バクテリオファージの基礎と応用 歴史的背景から人工ファージの創出まで(担当:安藤) |
細菌の天敵ウイルス「バクテリオファージ」はどのように発見され、研究され、応用されてきたのか。歴史的背景から分子遺伝学における役割、薬剤耐性細菌感染症治療への応用、人工ファージの創出など、基礎から最新の応用研究までをご紹介する。 |
4 |
6/9 [2] |
守屋 央朗 |
タンパク質の発現量の乱れが引き起こす細胞機能への影響(担当:守屋・岡山大) |
タンパク質の過剰発現は細胞機能に様々な影響を及ぼす。この影響は、過剰発現されたタンパク質の機能や物性と密に関連しており、タンパク質が細胞内で機能を果たすための条件を反映する。本講義では、過剰発現というアプローチから見えてくる細胞の姿を議論する。 |
5 |
6/11 [2] |
乾 将行 |
最新のバイオテクノロジー技術と有用物質生産への応用(担当:乾) |
バイオテクノロジーと再生可能な生物資源を活用して地球規模での課題を解決しながら経済成長を図る「バイオエコノミー」というコンセプトが欧米を中心に拡大している。日本においても、デジタルとバイオテクノロジーの融合により機能が高度にデザイン・制御された「スマートセル」技術開発が進んでいる。世界のバイオエコノミー状況、日本におけるスマートセル技術開発の現状と様々な有用物質生産への応用を学ぶ。 |
6 |
6/16 [2] |
白井 智量 |
有用化合物のバイオ合成に関する微生物開発の歴史と技術(担当:白井; 理研) |
非化石原料の活用技術の一つとして、微生物の「醗酵」を利用した有用化合物の生産が挙げられる。糖などの炭素源を利用し、遺伝子改変された微生物に目的の有用化合物を生産させる技術である。この技術は合成生物学と呼ばれ、欧米を中心に盛んに行われており、どのような「生体内の化学反応=代謝ネットワーク」で目的の化合物を効率よく生産できるかを設計する技術が開発されている。本講義では、欧米で先行した合成生物学の歴史と技術内容を概説するとともに、今後必要な知識や技術について述べる。 |
7 |
6/18 [2] |
永井 宏樹 |
細菌による感染・寄生・共生(担当:永井; 岐阜大) |
分子生物学の研究室にいると細菌とは自由生活性の微生物であると思い込みがちであるが、実際には多くの細菌は宿主となる生物に依存する寄生・共生性の生活環を持つ。さらにそのようなものの中には、宿主であるヒトやその他の動物・植物に対して病気を引き起こす「病原菌」があることは周知の事実である。本講義では、このような細菌寄生・共生現象と細菌病原性について、これまでに明らかにされてきたことを概説する。 |
8 |
6/23 [2] |
港 雄介 |
細菌の代謝機構と病原性(担当:港; 藤田医科大) |
病原性細菌は、自身の代謝機構の適応と病原因子の産生を協調的におこなうことで、宿主内での生存と増殖を成し遂げている。本講義はこのような観点からヒト病原性細菌の宿主・病原体相互作用を学び、病原細菌の代謝機構を標的とした新たな細菌感染症治療薬開発の可能性について議論する。 |
授業日程
[1限目 9:20-10:50] [2限目 11:00-12:30] [3限目 13:30-15:00] [4限目 15:10-16:40] [5限目 16:50-18:20] [6限目 18:30-20:00]
回数 |
日付 |
時間 |
講義室 |
備考 |
1 |
5/26 |
2 |
L12(BS) |
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2 |
6/2 |
2 |
L12(BS) |
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3 |
6/4 |
2 |
L12(BS) |
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4 |
6/9 |
2 |
L12(BS) |
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5 |
6/11 |
2 |
L12(BS) |
|
6 |
6/16 |
2 |
L12(BS) |
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7 |
6/18 |
2 |
L12(BS) |
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8 |
6/23 |
2 |
L12(BS) |
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テキスト・参考書
テキスト |
特になし |
参考書 |
細胞の分子生物学 原書第5版(ニュートンプレス) |
その他
履修条件 |
特になし |
オフィスアワー |
Eメールで連絡の上、日時を決める |
成績評価の方法と基準 |
・5段階(秀・優・良・可・不可)で評価する。 ・評価は、6回以上の出席の上、毎回おこなうミニテスト(50%)、まとめのレポート(50%)によって行う。ただしまとめのレポートは全8回の中から4回分の提出を必要条件とし、5回分以上の提出においては、採点の結果の上位4回分を成績に反映する。 ・微生物科学の基本概念の理解、基礎知識の習得を成績基準とする。 |
関連科目 |
植物科学、バイオメディカルサイエンス |
関連学位 |
バイオサイエンス |
注意事項 |
特になし |
授業関連URL
配布資料