科目区分 | 基盤科目 | 教職科目 | 理科 |
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単位数 | 1 | 選択・必修・自由 | 選択 |
授業形態 | 講義 | 主な使用言語 | 日本語 |
開講時期 | Ⅰ | 履修登録システム | 使用する |
履修登録期間 | 2021/04/13~2021/05/14 | 履修取消期限 | 2021/06/01 |
プログラム名 | IS | CB | BS | BN | MS | CP | DS |
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履修区分 | △ | ○ | □ | ○ | △ | △ | ○ |
コア科目 | - | - | C | - | - | - | - |
履修方法 | ・修士論文研究又は特別課題研究を履修する場合は、基盤科目及び専門科目から12単位以上履修すること。 ・課題研究を履修する場合は、基盤科目及び専門科目から14単位以上履修すること。 ・コア科目の履修方法については、入学年次の教育課程表の(2)履修方法を参照すること。 |
担当責任教員 | 秋山 昌広 |
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担当教員 | 秋山 昌広、(大島 拓)、(蓮沼 誠久)、(守屋 央朗)、高木 博史、(永井 宏樹)、(乾 将行) |
教育目的/学修到達目標 | 【教育目的】 微生物は医学・薬学・工学・農学など、人に関連する多くの応用研究開発に非常に重要性が増してきている。個人の健康においても、腸内細菌叢が重要であることは医学的見地からも注目され、研究が非常に進み出した分野である。また、個々の微生物単独の研究のみならず、微生物間、ヒトを含む宿主と微生物との相互作用など、生物種間の相互作用解析が非常に重要になってきた。本科目では分子生物学からゲノム生物学、システム生物学、合成生物学へと発展する微生物科学の基礎と応用を理解し、これからの最先端の微生物学研究を行えるようになることを目的とする。 【学修到達目標】 1) 分子生物学からゲノム生物学、システム生物学、合成生物学へと発展する微生物科学の基盤知識について説明、記述できる。 2) 微生物科学の応用研究開発について、本講義で習得した基盤知識を用いて説明、記述できる。 3) 微生物科学の基礎および応用研究の既存知識を用いて、微生物学研究の今後の展望について俯瞰し、表現や議論ができる。 |
授業概要/指導方針 | 【授業概要/指導方針】 微生物学の基礎・応用研究を展開してきた本学の教員と外部講師が、微生物から始まった分子生物学の歴史、ゲノム生物学、システム生物学、合成生物学、微生物学の産業利用、および、将来の微生物学の展望について説明する。これによって、微生物学における基盤知識だけでなく、最新の研究手法や応用研究、さらに、微生物学の今後を見据えたものの考え方習得する。 【授業時間外学修(予習・復習等)の目安】 各回の予習:1時間程度 各回毎の復習や、授業内で与えられた課題のレポート作製:2~3時間 |
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回数 | 日付 [時間] | 担当教員 | テーマ | 内容 |
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1 | 5/25 [2] | 秋山 昌広 | 分子生物学の発展によりもたらされたバイオテクノロジー技術 | 大腸菌などの微生物で発展した分子生物学研究は、遺伝子の普遍的な概念、DNA複製や転写などの普遍的生命現象の解明に寄与しただけでなく、各種のバイオテクノロジー技術を発達させた。本講義では、分子生物学の誕生と発展の歴史を振り返りながら、基礎的なバイオテクノロジー技術の遺伝子クローニングや遺伝子過剰発現、さらに、応用例として微生物を用いた化学物質の変異原性試験について概説する。 |
2 | 6/1 [2] | 大島 拓(富山県立大学) | 微生物ゲノム科学の可能性 | シーケンス技術の革新に伴って、これまで研究が不可能であった生物をゲノムから理解することができるようになり、転写や複製といった分子メカニズムの研究が塩基レベルで行えるようになった。しかも、急速な進歩は今も続き、これまで考えられなかった分野にもDNAシーケンスの応用が広がっている。いくつかの研究を例として示しながら、シーケンス技術の可能性について考えてみたい。 |
3 | 6/3 [2] | 蓮沼 誠久(神戸大学) | 先端計測を取り入れた「微生物の合成生物学」 |
近年、バイオインフォマティクスによる情報の整理・解析が進むことで、生命現象が解き明かされるとともに、データを利用した代謝設計、タンパク質設計、遺伝子発現回路設計が進められ、設計を可能な限り具現化した微生物『スマートセル』を利用したバイオモノづくりが加速している。本講義では、こうした設計が依存するデータ創出技術(先端計測)を中心に、合成生物学のフォーマットになっているDesign-Build-Test-Learnサイクルの概要を紹介する。 |
4 | 6/8 [2] | 守屋 央朗(岡山大学) | タンパク質の発現量の乱れが引き起こす細胞機能への影響 | タンパク質の過剰発現は細胞機能に様々な影響を及ぼす。この影響は、過剰発現されたタンパク質の機能や物性と密に関連しており、タンパク質が細胞内で機能を果たすための条件を反映する。本講義では、過剰発現というアプローチから見えてくる細胞の姿を議論する。 |
5 | 6/10 [2] | 高木 博史 | 微生物の環境ストレス応答・適応機構 | 微生物は様々な環境ストレスに応答し、適応しながら、地球上の物質循環だけでなく、食品・医薬品・エネルギー等の工業生産、環境浄化やバイオマス利用において極めて重要な働きをしている。本講義ではこのような微生物の環境ストレス応答・適応機構を概説するとともに、バイオテクノロジーへの応用についても紹介する。 |
6 | 6/15 [2] | 永井 宏樹(岐阜大学) | 細菌による感染・寄生・共生 | 分子生物学の研究室にいると細菌とは自由生活性の微生物であると思い込みがちであるが、実際には多くの細菌は宿主となる生物に依存する寄生・共生性の生活環を持つ。さらにそのようなものの中には、宿主であるヒトやその他の動物・植物に対して病気を引き起こす「病原菌」があることは周知の事実である。本講義では、このような細菌寄生・共生現象と細菌病原性について、これまでに明らかにされてきたことを概説する。 |
7 | 6/17 [2] | 高木 博史 | 微生物による有用物質生産と産業: 醸造と発酵 | 酵母をはじめとして微生物による発酵を利用した物質生産の歴史は長い。また、日本は日本酒や焼酎の醸造、アミノ酸、抗生物質などの発酵生産に関して高度な技術を有している。本講義ではこのような技術を概説するとともに、代謝に着目した微生物育種について、最新の研究(全ゲノム解析、システム生物学、合成生物学)を交えて紹介する。 |
8 | 6/22 [2] | 乾 将行 (地球環境産業技術研究機構: RITE) | 最新のバイオテクノロジー技術と有用物質生産への応用 | バイオテクノロジーと再生可能な生物資源を活用して地球規模での課題を解決しながら経済成長を図る「バイオエコノミー」というコンセプトが欧米を中心に拡大している。日本においても、デジタルとバイオテクノロジーの融合により機能が高度にデザイン・制御された「スマートセル」技術開発が進んでいる。世界のバイオエコノミー状況、日本におけるスマートセル技術開発の現状と様々な有用物質生産への応用を学ぶ。 |
回数 | 日付 | 時間 | 講義室 | 備考 |
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1 | 5/25 | 2 | L11(BS) | |
2 | 6/1 | 2 | L11(BS) | |
3 | 6/3 | 2 | L11(BS) | |
4 | 6/8 | 2 | L11(BS) | |
5 | 6/10 | 2 | L11(BS) | |
6 | 6/15 | 2 | L11(BS) | |
7 | 6/17 | 2 | L11(BS) | |
8 | 6/22 | 2 | L11(BS) |
テキスト | 遺伝子・細胞から見た応用微生物学(2020年改訂版)、編著:阪井康能 ・竹川薫 ・橋本渉 ・片山高嶺 、朝倉書店 |
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参考書 | 応用微生物学(第三版)、編著:横田 篤・大西康夫・小川 順、文永堂出版 細胞の分子生物学 (第6版)、監訳:中村桂子・松原謙一 、ニュートンプレス |
履修条件 | 特になし |
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オフィスアワー | Eメールで連絡の上、日時を決める |
成績評価の方法と基準 | ・5段階(秀・優・良・可・不可)で評価する。 ・評価は、6回以上の出席の上、各講義で出される課題についての「課題レポート」によって行う。ただし、「課題レポート」は全8回の講義中から4回分の提出を必要条件する。 ・微生物科学の基本概念の理解、および、基礎知識の習得を成績基準とする。 |
関連科目 | 応用生命科学 |
関連学位 | バイオサイエンス |
注意事項 | 微生物関連の研究室に所属する学生は、「応用生命科学」の微生物関係講義(担当:本学教員の木俣行雄と吉田昭介)を聴講することが望ましい。 |
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